あるときシルディ・サイババは神への信愛の九つのタイプの話をした。
「あるとき、一人の商人がここへやってきた。男の前で一匹の馬が九個の馬糞を排泄した。商人はドウタールを広げて九個の馬糞を全部拾い集め、やっと心の平和を得ることができた。」
バタンカール氏はこの話の意味を理解できず、ガネーシュ・ダモダール通称ダダ・ケルカールにそのわけを尋ねた。
「わたしにもよっく分からないが、勘で言えばこういうことだろう。馬は神の偉大な力を現しているのであり、馬の排泄した九個の馬糞は九つの神への信愛を現しているのではないだろうか。」
「1.シュラヴァナ(聞くことによる)、2.キルタナ(祈ること)、3.スマラナ(憶念すること)、4.パダセヴァナ(御足にすがる)、5.アルチャナ(礼拝)、6.ナマスカラ(ひれ伏すこと)、7.ダサヤ(奉仕)、8.サクヒヤトヴァ(友情)、9.アトマニヴェダナ(帰依)。」
「このうちの一つでも忠実に行う者に、神は満足し給い、その信者の家に現れ給う。いっさいの修行つまりジャパ(声に出して唱える礼拝)、タパス(贖罪)、ヨガ行、経典の学習は神への献身の真心でなされなければなん役にも立たない。『ヴェーダ』の知識も、すぐれた英知も、形式だけのバジャンも、何の役にも立たない。必要なのは神を愛する真心なのだ。九つのタイプの献身を熱心に集めたあの男のように、熱心に真理を求めよとの教えなのだ。そうすれば君は安定と心の平安とを得ることができる。」
翌日、パタンカールがシルディ・サイババに挨拶に行ったとき、シルディ・サイババは「九個の馬糞」を集めたかと聞いた。パタンカールは自分は貧しい人間なので、まずシルディ・サイババが祝福をお与え下さるなら、九個を易々と集めることができると答えた。シルディ・サイババはパタンカールが平安と幸福を得るようにと祝福し慰めた。パタンカールはその言葉に無上の歓喜を覚えた。
May Baba bless you.
<祈り:シュリー・ガネーシャ、シュリー・サラスワティ、シュリー・グル・マハラジに礼を尽くします。敬愛するグルデーヴァ、シュリー・シルディ・サイババにつつしんで頭を垂れます>
(続く)
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